【3分解説】「5つの問題点」から考える、みずほのシステム障害
- ①トラブルの多さで「突出」
- ②統合に「20年の歳月」
- ③システム自体にも問題の可能性
- ④まだ見えない解決策
- ⑤他事業にも「影響不可避」
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当たり前のように使っている銀行のサービスですが、海外では銀行のトラブルが日常茶飯事なのに対して、日本では非常に高い信頼性が求められています。
国内の銀行ビジネスが儲かりにくい時代に、あまり差別化要因にならない巨大システムを何千億円もかけて開発して、それを維持するのは大手銀行にとって大きな負担です。
とはいえ、今年だけで8回のシステム障害が発生、過去の大規模障害も含めると、みずほ銀行のシステムの不安定さは際立っています。
その背景や意味合いについて、ゼロから理解できるようにシステム問題に詳しいFINOLAB柴田所長のコメントを交えて解説します。
以前アメリカの銀行業界では「M&Aをした他行の顧客はねらい目」と言われていました。システムなどの不具合が必ず出るので、不満を持った顧客を獲得できるというのです。実際、この障害で顧客をどの程度失ったのでしょう?それが大したことなければ、大騒ぎをしてもそのうち忘れられるのではと思います。
もう一度作り替えるしか解決策はないのではないでしょうか。業務ごとに分解し、業務プロセスも変えるくらいの覚悟でシンプルにすることが大切です。既存の業務プロセスやイレギュラー処理に囚われていたのでは、本格的なDXは実現しないでしょう。
実際に収益の観点からどんなインパクトがあるんでしょう?従業員のモチベーションは劇的に下がっているんだとは思いますが、これで取引停止に追い込まれるってことあるんですかね?ないからここまで長引いても経営課題として集中的に取り組まないんだろうと思います
"長引けば長引くほど、信頼性の低下により、人材採用、顧客との取引、従業員のモチベーションなどさまざまな面に影響が波及していくだろう"
マルチベンダー体制をとらざるを得なかった背景には、ブラックボックス化してしまったシステムの仕様責任を、製造元以外のベンダーに移管するためにちょうどいい法的根拠が存在しないからではないかと想像します。請負契約でも準委任契約でも、結局のところ仕様も含めて全責任を持つ以外の選択肢は現実的にむつかしい。システムベンダーとしても他者の設計したものを引き取ることは、全責任をとること以外に手法が無く、リスク要素が高すぎて費用を見積ることができない。
これはとても根深い問題のように感じるのですが、海外ではうまく処理されているのでしょうか。
5つの問題から紐解くと、システムだけではなく組織体制もばらばらになっているからこそ、内部統制が効かず「どこが原因かわからない」という状態に陥っているのでしょう。
LINE銀行設立準備とのことですが、どうなるのでしょうか。(LINE Bank設立準備株式会社は2021年2月に既に発足)
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2021/3629

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